学術大会「振動子研究のその先へ」
特別講演 1【英語】
「Physiological roles of synaptic and extrasynaptic GABA in the Suprachiasmatic Nucleus」
座 長:池田真行(富山大学)
講演者:Charles N Allen (Oregon Health & Science University)
日 時:2024年11月16日(土) 11:40~12:40
場 所:国際会議場・メインホール
特別講演 2
「近藤孝男先生追悼」
座 長:岩崎秀雄(早稲田大学)
講演者:岩崎秀雄(早稲田大学)
寺内一姫(立命館大学)
日 時:2024年11月17日(日) 11:40~12:40
場 所:国際会議場・メインホール
シンポジウム 1【英語】
「Central Pacemaker」
座 長:池田真行(富山大学)、吉川朋子(富山大学)
講演者:
【S1-1】Tomoko Yoshikawa (University of Toyama) “Evening and morning oscillators and behavioral rhythm”
【S1-2】Michihiro Mieda (Kanazawa University) “Neuronal network mechanisms underlying the central circadian clock of the SCN”
【S1-3】Shih-Kuo Chen (National Taiwan University) “Two photon in vivo calcium imaging reveals dynamic coding for light in the suprachiasmatic nucleus of mice”
【S1-4】Masayuki Ikeda (University of Toyama) “Beyond the scope of oscillator research: Differential GABA functions in diurnal and nocturnal rodents”
日 時:2024年11月16日(土) 9:30~11:30
場 所:国際会議場・メインホール
概 要:The central pacemaker controls a wide range of bodily functions and behavioral rhythms. More than 50 years have passed since the discovery of the suprachiasmatic nucleus (SCN) as the central pacemaker. Yet there is still so much to learn from the SCN. We expect this symposium to be a milestone in further understanding of the central pacemaker and beyond.
シンポジウム 2
「時間栄養・時間薬理」
座 長:藤 秀人(富山大学)、柴田重信(広島大学)
講演者:
【S2-1】金 鉉基(医薬基盤・健康・栄養研究所)「朝の栄養摂取・身体活動と生理機能」
【S2-2】古谷彰子(愛国学園短期大学)「夜食と間食に関する乳幼児・児童の課題」
【S2-3】盛重純一(金沢大学)「糖尿病治療薬による末梢時計制御法の開発」
【S2-4】柱本 照(神戸大学)「関節リウマチの時間治療」
【S2-5】吉田優哉(九州大学)「概日時計を基盤とした慢性腎臓病性の心不全に関するトランスレーショナルリサーチ」
日 時:2024年11月16日(土) 9:30~11:30
場 所:国際会議場 多目的会議室
概 要:1日の生活リズムや日々の生活習慣を理解し、これらを有意義に活用することで、健やかな生活を送ることができたり、病気に対してより安全かつ効果的な治療ができるようになったりすると期待されます。本シンポジウムでは、時間栄養学の観点からみた乳幼児・児童や高齢者の生活習慣や食生活の生体リズム評価に関する最新情報や諸問題を2名のシンポジストに、時間薬理学及び時間治療学の観点から病態と時計遺伝子や生体因子の日周リズムの関りやその制御法、これらを応用した薬物療法に関する最新の知見を3名のシンポジストに講演していただきます。
シンポジウム 3
「時間生物学の社会実装」
座 長:神川康子(富山大学名誉教授)、南 陽一(東京大学大学院 医学系研究科)
共 催:電制コムテック株式会社
講演者:
【S3-1】角谷 寛(滋賀医科大学 精神医学講座・睡眠センター)「職域における睡眠覚醒リズム:NinJaSleep study (Sleep-wake rhythm in a working population: NinJaSleep study)」
【S3-2】山仲勇二郎(北海道大学 教育学研究院)「睡眠・概日リズム研究におけるウェアラブル機器の活用の実際と課題(Use of wearable devices for research fields in sleep and chronology)」
【S3-3】神川康子(富山大学名誉教授)「子どもの健やかな成長を支える体内時計形成の重要性を伝える睡眠教育(Sleep Education to convey the importance of establishing biological clocks to support healthy growth of children)」
【S3-4】南 陽一(東京大学大学院 医学系研究科)「ヒトのシステム生物学を目指して:子ども睡眠健診プロジェクトの現状(Toward the establishment of Human systems biology: Current status of the Children Sleep Checkup)」
日 時:2024年11月17日(日) 9:30~11:30
場 所:国際会議場・メインホール
概 要:時間生物学は、産官学を問わず「リズム」を軸に研究者の集う学際的な研究分野として発展してきた。中でも近年、「睡眠・覚醒リズム」や「睡眠」は、理論研究、制御機構の解明、健康への影響、社会全体で取り組むべき課題の抽出から取り組みまで、学界はもとより一般社会からも大きく注目されるトピックとなっている。本セッションでは、測定方法、実社会での調査、睡眠教育という幅広いテーマをカバーし、社会とつながりを持って研究を進める研究者が参集し、最新の研究内容を紹介するとともに、時間生物学の社会実装の可能性について考える。
シンポジウム 4【英語】
「温度の切り口から理解する時間生物学」
座 長:榎木亮介(自然科学研究機構・生命創成探究センター/生理学研究所)、平野有紗(筑波大学 医学医療系)
共 催:学術変革領域A 冬眠生物学2.0
講演者:
【S4-1】小早川令子(関西医科大学附属生命医学研究所)「Artificial hibernation induced by thiazoline-related fear odors and its application to analysis of neural activities during hibernation」
【S4-2】金 尚宏(名古屋大学 トランスフォーマティブ生命分子研究所)「時計機構を再考する – Ca2+振動と時計遺伝子 – “Reconsideration of Clockwork – Ca2+ Oscillations and Clock Genes -“」
【S4-3】志水泰武(岐阜大学 応用生物科学部)「非冬眠動物における人工的な低体温誘導 “Induction of artificial hypothermia in non-hibernating animals”」
【S4-4】土居雅夫(京都大学 大学院薬学研究科)「Regulated translation mediates parametric entrainment of cellular clocks to temperature」
【S4-5】山口裕嗣(名古屋大学 環境医学研究所)「透明脳スクリーニングを用いたマウス日内休眠を制御する神経回路の同定 “Brain-wide mapping of neuronal architecture controlling torpor”」
【S4-6】山口良文(北海道大学 低温科学研究所)「A genetic clue to the regulation of mammalian hibernation」
日 時:2024年11月17日(日) 9:30~11:30
場 所:国際会議場 多目的会議室
概 要:本シンポジウムは、2023年度より発足した学術変革領域A 冬眠生物学2.0との共催シンポジウムとして企画しました。まず、生理学的な研究として、哺乳類がエネルギー節約のために行なっている冬眠や休眠という特徴的な現象に関して、最新の知見を交えてご紹介します。また、環境温度は日内や年内の単位で周期的に変化し、光と並ぶ重要なzeitgeberです。大会テーマ「振動子研究のその先へ」に向けた議論を深めるため、概日時計の理解に新しい切り口から進めている研究もご紹介します。生理、組織、細胞、分子の各階層において、温度という視点で生物リズムを見つめてみましょう。
シンポジウム 5
「転写を超えた時間カウントメカニズムの理解を目指して」
座 長:吉種 光(東京都医学総合研究所)、土居雅夫(京都大学 大学院薬学研究科)
共 催:学術変革領域研究A「時間タンパク質学」
講演者:
【S5-1】吉種 光(東京都医学総合研究所)「はじめに」
【S5-2】秋山修志(分子科学研究所)「KaiC 自己リン酸化の分子メカニズム(Molecular Mechanism of KaiC Autophosphorylation)」
【S5-3】松尾拓哉(北里大学)「緑藻の非転写概日振動体の解析(Characterization of non-transcriptional circadian oscillator in green algae)」
【S5-4】岩崎信太郎(理化学研究所)「植物における概日リズム翻訳制御の全体像(Landscape of circadian translation rhythms in plants)」
【S5-5】岡部弘基(東京大学)「細胞内発熱が担う温度シグナリング機構の解明(Elucidation of Thermal Signaling Mechanisms Mediated by Intracellular Thermogenesis)」
【S5-6】吉村 崇(名古屋大学)「概年時計の制御機構の解明にむけて(Toward understanding the mechanism of circannual clock)」
日 時:2024年11月17日(日) 14:00~16:00
場 所:国際会議場・メインホール
概 要:本シンポジウムは、学術変革領域A「時間タンパク質学(Chronoproteinology)」との共催シンポジウムです。心拍、体節リズム、概日リズム、季節応答、竹の一斉開花など、秒単位から年単位まで様々な時間スケールでリズム性をもつ生命現象が存在します。本シンポジウムでは、様々な生理現象の中でも、時間情報を持った、または「時」を生み出すような生命現象に着目して、その仕組みの理解を目指す研究の最前線をご紹介します。私たちは、特定のタンパク質がもつ物性や酵素活性、タンパク質間相互作用、翻訳後修飾、立体構造変化、翻訳制御などが時をカウントしている可能性について議論したいと思います。
シンポジウム 6
「次世代若手コロキウム」
座 長:中山友哉(名古屋大学 生命農学研究科)、河本尚大(理化学研究所)
共 催:株式会社エムール
講演者:
【S6- 1】飯塚康介(名古屋大学)「概日転写回路の強制振動(Forced oscillation of circadian transcriptional circuits)」:ポスター演題「P050」
【S6- 2】Yaoyao Xiao(九州大学)「低温によってホップ分岐を介して人体の生物時計が失われる(Loss of human clock under low temperature through Hopf bifurcation)」:ポスター演題「P045」
【S6- 3】李 若詩(筑波大学)「SCN-DMH神経回路が体温リズムを制御する(The SCN-DMH neural pathway regulates body temperature rhythm)」:ポスター演題「P114」
【S6- 4】杉本 暁(京都府立医科大学)「細胞分化プロセスにおける時計タンパク質の複合体解析(Analysis of the clock protein complex during differentiation of mouse embryonic stem cells)」:ポスター演題「P042」
【S6- 5】山田麻祐子(名古屋大学)「植物のカゼインキナーゼⅠの遺伝学的解析(Genetic Analysis of Plant Casein Kinase I)」:ポスター演題「P011」
【S6- 6】Ern-Pei Chua(National Taiwan University)「Discrete temporal suprachiasmatic nucleus circuitries regulate mammalian circadian photoentrainment」:ポスター演題「P089」
【S6- 7】Tomohiro Otani(京都大学)「日常診療で汎用される降圧薬カンデサルタンによる副腎球状層細胞の分子時計のリセット(Candesartan, an antihypertensive drug used in daily clinical practice, resets the molecular clock in the adrenal cortex zona glomerulosa cells)」:ポスター演題「P046」
【S6- 8】田母神さくら(富山大学)「昼行性・夜行性げっ歯類におけるGABA機能の違い(GABA functions differently in diurnal and nocturnal rodents)」:ポスター演題「P072」
【S6- 9】Ballester Roig Maria Neus(RIKEN Center for Biosystems Dynamics Research)「睡眠の徐波活動の周波数は心臓関連の陽イオンチャネルによって支配されている(The frequency of sleep Slow Wave Activity is ruled by heart-related cation channels)」:ポスター演題「P115」
【S6-10】Liang Ren(名古屋大学)「哺乳類の全身組織の季節適応機構(Seasonal adaptation mechanisms of mammalian whole-body tissues)」:ポスター演題「P113」
日 時:2024年11月17日(日) 14:00~16:00
場 所:国際会議場 多目的会議室
概 要:
若手研究者、大学院生などが口頭発表する機会が限られているとの声を受け、一昨年から始まった試みを今年度も継続します。今回は41名と非常に多数の応募をいただきました。どれも魅力的な演題で選考は難航しましたが、できるだけ多様な研究分野を含む形で10演題を採択しました。シンポジウムではひとり11分の発表のみとし、質疑応答はポスターセッションでの活発な議論にてお願いします。
2024年度『日本時間生物学会奨励賞』受賞者講演
【基礎科学部門】
- 三宅崇仁(京都大学大学院薬学研究科)
「日体温リズムによる転写によらない生物時計調律機構の解明」
【臨床・社会部門】
- 吉田優哉(九州大学大学院薬学研究院)
「時間薬理学的解析を基盤とした新たな臓器連関機構の発見と治療法開発に関するトランスレーショナルリサーチ」
ランチョンセミナー
「次世代質量分析装置アストラル」
座 長:大出晃士(東京大学 医学系研究科)
協 賛:サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社
講演者:吉種 光(東京都医学総合研究所)
日 時:2024年11月16日(土) 12:50~13:50
場 所:国際会議場・メインホール
概 要:学術変革領域研究 A「時間タンパク質学」では、周期的に繰り返す生物リズムや時をカウントするタイマーのような仕組みに着目し、自律振動や周期決定の分子メカニズムの理解を目指しています。総括班による解析支援で活用する「質量分析装置アストラル」は、超短時間に 1 万を超えるタンパク質を精度良く定量することが可能です。本ランチョンセミナーでは、質量分析装置の基礎的なレクチャーから、アストラル解析を時間生物学に適用した実施例をご紹介し、次世代のサイエンスについて議論したいと思います。